第三種電気主任技術者試験過去問 機械科目 令和4年度
オプション
問題文正答率:50.00%
問1 次の文章は,直流電動機の運転に関する記述である。
分巻電動機では始動時の過電流を防止するために始動抵抗が (ア) 回路に直列に接続されている。
直流電動機の速度制御法には界磁制御法・抵抗制御法・電圧制御法がある。静止レオナード方式は (イ) 制御法の一種であり,主に他励電動機に用いられ,広範囲の速度制御ができるという利点がある。
直流電動機の回転の向きを変えることを逆転といい,一般的には,応答が速い (ウ) 電流の向きを変える方法が用いられている。
電車が勾配を下るような場合に,電動機を発電機として運転し,電車のもつ運動エネルギーを電源に送り返す方法を (エ) 制動という。
上記の記述中の空白箇所(ア)~(エ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
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問2 Δ結線された三相誘導電動機がある。この電動機に対し,Δ結線の状態で拘束試験を実施したところ,下表の結果が得られた。この電動機を Y 結線に切り替え,220 V の三相交流電源に接続して始動するときの始動電流の値[A]として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。ただし,磁気飽和による漏れリアクタンスの低下は無視できるものとする。
一次電圧(線間電圧) | 43.0 V |
一次電流(線電流) | 9.00 A |
解説・コメント
Δ結線におけるインピーダンスZは、
Z=3\(^{1/2}\)V/I =3\(^{1/2}\) ×43/9 ≒8.28 [Ω]Y結線に切り替えて220[V]の三相交流電源に接続すると、
1相あたりの電圧は3\(^{1/2}\)×220[V]電流I=3\(^{1/2}\)×220 / 8.28 ≒15.34 [A]https://ja.mondder.com/fq?id=1942🔗
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問3 次の文章は,三相巻線形誘導電動機の構造に関する記述である。
三相巻線形誘導電動機は, (ア) を作る固定子と回転する部分の巻線形回転子で構成される。
固定子は, (イ) を円形又は扇形にスロットとともに打ち抜いて,必要な枚数積み重ねて積層鉄心を構成し,その内側に設けられたスロットに巻線を納め,結線して三相巻線とすることにより作られる。
一方,巻線形回転子は,積層鉄心を構成し,その外側に設けられたスロットに巻線を納め,結線して三相巻線とすることにより作られる。始動時には高い電圧にさらされることや,大きな電流が流れることがあるので,回転子の巻線には,耐熱性や絶縁性に優れた絶縁電線が用いられる。一般的に,小出力用では,ホルマール線や (ウ) などの丸線が,大出力用では, (エ) の平角銅線が用いられる。三相巻線は,軸上に絶縁して設けた 3 個のスリップリングに接続し,ブラシを通して外部(静止部)の端子に接続されている。この端子に可変抵抗器を接続することにより, (オ) を改善したり,速度制御をすることができる。
上記の記述中の空白箇所(ア)~(オ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
解説・コメント
三相巻線形誘導電動機は, 回転磁界 を作る固定子と回転する部分の巻線形回転子で構成される。
固定子は, 電磁鋼板 を円形又は扇形にスロットとともに打ち抜いて,必要な枚数積み重ねて積層鉄心を構成し,その内側に設けられたスロットに巻線を納め,結線して三相巻線とすることにより作られる。
一方,巻線形回転子は,積層鉄心を構成し,その外側に設けられたスロットに巻線を納め,結線して三相巻線とすることにより作られる。始動時には高い電圧にさらされることや,大きな電流が流れることがあるので,回転子の巻線には,耐熱性や絶縁性に優れた絶縁電線が用いられる。一般的に,小出力用では,ホルマール線や ポリエステル線 などの丸線が,大出力用では, ガラス巻線 の平角銅線が用いられる。三相巻線は,軸上に絶縁して設けた 3 個のスリップリングに接続し,ブラシを通して外部(静止部)の端子に接続されている。この端子に可変抵抗器を接続することにより, 始動特性 を改善したり,速度制御をすることができる。
始動特性の改善はトルクの比例推移によるものである。
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問4 次の文章は,三相同期発電機の並行運転に関する記述である。
ある母線に同期発電機 A を接続して運転しているとき,同じ母線に同期発電機Bを並列に接続するには,同期発電機 A, B の (ア) の大きさが等しくそれらの位相が一致していることが必要である。 (ア) の大きさを等しくするには B の (イ) 電流を,位相を一致させるには B の原動機の (ウ) を調整する。位相が一致しているかどうかの確認には (エ) が用いられる。
並行運転中に両発電機間で (ア) の位相が等しく大きさが異なるとき,両発電機間を (オ) 横流が循環する。これは電機子巻線の抵抗損を増加させ,巻線を加熱させる原因となる。
上記の記述中の空白箇所(ア)~(オ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
解説・コメント
ある母線に同期発電機 A を接続して運転しているとき,同じ母線に同期発電機Bを並列に接続するには,同期発電機 A, B の 電圧 の大きさが等しくそれらの位相が一致していることが必要である。 電圧 の大きさを等しくするには B の 界磁 電流を,位相を一致させるには B の原動機の 回転速度 を調整する。位相が一致しているかどうかの確認には 同期検定器 が用いられる。
選択肢にある位相検定器というものは存在しません。
並行運転中に両発電機間で 電圧 の位相が等しく大きさが異なるとき,両発電機間を 無効 横流が循環する。これは電機子巻線の抵抗損を増加させ,巻線を加熱させる原因となる。
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問5 定格出力 1500 kV・A,定格電圧 3300 V の三相同期発電機がある。無負荷時に定格電圧となる界磁電流に対する三相短絡電流(持続短絡電流)は,310 Aであった。この同期発電機の短絡比の値として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
解説・コメント
同期発電機の短絡比K\(_s\)は定格電流に対する短絡電流の比で求めることができる。
K\(_s\)=I\(_s\)/I\(_n\)
I\(_n\)=P\(_n\)/3\(^{1/2}\)V\(_n\) =262.4[A]I\(_s\)は問題文より310[A]K\(_s\)=310/262.4≒1.18
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問6 ステッピングモータに関する記述として,誤っているものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
解説・コメント
(1)正
(2)正
(3)正
(4)誤。永久磁石を用いる永久磁石形では、無通電状態でもモーターの固定子と回転子をつけておくことができますが、可変リラクタンスステッピングモーターでは、無通電状態で保持することはできません。
(5)正
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問7 電源電圧一定の下,トルク一定の負荷を負って回転している各種電動機の性質に関する記述として,正しいものと誤りのものの組合せとして,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
(ア)巻線形誘導電動機の二次抵抗を大きくすると,滑りは増加する。
(イ)力率 1.0 で運転している同期電動機の界磁電流を小さくすると,電機子電流の位相は電源電圧に対し,進みとなる。
(ウ) 他励直流電動機の界磁電流を大きくすると,回転速度は上昇する。
(エ)かご形誘導電動機の電源周波数を高くすると励磁電流は増加する。
解説・コメント
(ア)正
(イ)誤。同期電動機の特性曲線は「V曲線」では電圧一定の電源に接続した時の界磁電流と電機子電流の関係を表しており、界磁電流を小さくした場合、電機子電流の位相は電源電圧に対し遅れとなる。
(ウ)誤。E=pznΦ/60a の式で考える。界磁電流を大きくするとΦが大きくなるのでその分回転速度Nは小さくなる。
(エ)誤。E=4.44fΦN の式で考える。電源周波数fを大きくすると、その分磁束Φが小さくなる。したがって、励磁電流も小さくなる。
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問8 単相変圧器の一次側に電流計,電圧計及び電力計を接続して,短絡試験を行う。二次側を短絡し,一次側に定格周波数の電圧を供給し,電流計が 40 A を示すように一次側の電圧を調整したところ,電圧計は 80 V,電力計は 1000 W を示した。この変圧器の一次側からみた漏れリアクタンスの値[Ω]として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
ただし,変圧器の励磁回路のインピーダンスは無視し,電流計,電圧計及び電力計は理想的な計器であるものとする。
解説・コメント
短絡試験は負荷損、つまり銅損を求めるためである。
銅損P=I\(^{2}\)rなので、r=1000/40\(^{2}\) =0.625[Ω]インピーダンスZ=V/I =80/40 =2[Ω]Z\(^{2}\)=r\(^{2}\)+x\(^{2}\)
x=1.9[Ω]https://ja.mondder.com/fq?id=1948🔗
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問9 いろいろな変圧器に関する記述として,誤っているものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
解説・コメント
(1)正
(2)正
(3)誤。スコット結線変圧器は三相三線式の電源を直行する二つの単相に変換し電力を供給する用途に用いられる。つまり位相差は90度である。
(4)正
(5)正
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問10 図 1 は直流チョッパ回路の基本構成図を示している。降圧チョッパを構成するデバイスを図 2 より選んで回路を構成したい。(ア)~(ウ)に入るデバイスの組合せとして,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
ただし,図 2 に示す図記号の向きは任意に変更できるものとする。
解説・コメント
降圧チョッパの基本的な回路図である。
(ア)にバイポーラトランジスタ、(イ)にリアクトル、(ウ)にダイオードとなる。
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問11 かごの質量が 250 kg,定格積載質量が 1500 kg のロープ式エレベータにおいて,釣合いおもりの質量は,かごの質量に定格積載質量の 40%を加えた値とした。このエレベータで,定格積載質量を搭載したかごを一定速度 100 m/min で上昇させるときに用いる電動機の出力の値[kW]として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。ただし,機械効率は 75 %,加減速に要する動力及びロープの質量は無視するものとする。
解説・コメント
釣合いおもりの重さは、
250+1500×0.4=850[kg]したがって実質の重量は、
250+1500-850=900[kg]P×0.6×0.75=9.8×900
P=19600 →19.6[kW]https://ja.mondder.com/fq?id=1951🔗
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問12 次の文章は,ナトリウム-硫黄電池に関する記述である。
大規模な電力貯蔵用の二次電池として,ナトリウム-硫黄電池がある。この電池は (ア) 状態で使用されることが一般的である。 (イ) 極活性物質にナトリウム, (ウ) 極活性物質に硫黄を使用し,仕切りとなる固体電解物質には,ナトリウムイオンだけを透過する特性がある (エ) を用いている。
セル当たりの起電力は (オ) V と低く,容量も小さいため,実際の電池では, 多数のセルを直並列に接続して集合化し,モジュール電池としている。この電池は,鉛蓄電池に比べて単位質量当たりのエネルギー密度が 3 倍と高く,長寿命な二次電池である。
上記の記述中の空白箇所(ア)~(オ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
解説・コメント
大規模な電力貯蔵用の二次電池として,ナトリウム-硫黄電池がある。この電池は 高温 状態で使用されることが一般的である。負 極活性物質にナトリウム, 正 極活性物質に硫黄を使用し,仕切りとなる固体電解物質には,ナトリウムイオンだけを透過する特性がある ベータアルミナ を用いている。
電池ではイオン化傾向が高い物質が負極になるので、ナトリウムが負極となる。
セル当たりの起電力は 1.7~2.1 V と低く,容量も小さいため,実際の電池では, 多数のセルを直並列に接続して集合化し,モジュール電池としている。この電池は,鉛蓄電池に比べて単位質量当たりのエネルギー密度が 3 倍と高く,長寿命な二次電池である。
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問13 文字や音声,画像などの情報を電気信号や光信号に変換してやりとりすることを電気通信といい,様々な用途や場所で利用されている。電気通信に関する記述として,誤っているものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
解説・コメント
(1)正
(2)正
(3)正
(4)誤。直進性が強い電波は、周波数の高い、波長の短い電波である。
(5)正
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問14 次の文章は,電子機械の構成と基礎技術に関する記述である。
ディジタルカメラや自動洗濯機など我々が日常で使う機器,ロボット,生産工場の工作機械など,多くの電子機械はメカトロニクス技術によって設計・製造され,運用されている。機械にマイクロコンピュータを取り入れるようになり,メカトロニクス技術は発展してきた。
電子機械では,外界の情報や機械内部の運動状態を各種センサにより取得する。大部分のセンサ出力は電圧または電流の信号であり時間的に連続に変化する (ア) 信号である。電気,油圧,空気圧などのエネルギーを機械的な動きに変換するアクチュエータも (ア) 信号で動作するものが多い。これらの信号はコンピュータで構成される制御装置で (イ) 信号として処理するため,信号の変換器が必要となる。 (ア) 信号から (イ) 信号への変換器を (ウ) 変換器,その逆の変換器を (エ) 変換器という。センサの出力信号は (ウ) 変換器を介してコンピュータに取り込まれ,コンピュータで生成されたアクチュエータへの指令は (エ) 変換器を介してアクチュエータに送られる。その間必要に応じて信号レベルを変換する。このような,センサやアクチュエータとコンピュータとの橋渡しの機能をもつものを (オ) という。
上記の記述中の空白箇所(ア)~(オ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
解説・コメント
電子機械では,外界の情報や機械内部の運動状態を各種センサにより取得する。大部分のセンサ出力は電圧または電流の信号であり時間的に連続に変化する アナログ 信号である。電気,油圧,空気圧などのエネルギーを機械的な動きに変換するアクチュエータも アナログ信号で動作するものが多い。これらの信号はコンピュータで構成される制御装置で ディジタル 信号として処理するため,信号の変換器が必要となる。 アナログ 信号から ディジタル 信号への変換器をA-D変換器,その逆の変換器を D-A 変換器という。センサの出力信号は A-D 変換器を介してコンピュータに取り込まれ,コンピュータで生成されたアクチュエータへの指令は D-A 変換器を介してアクチュエータに送られる。その間必要に応じて信号レベルを変換する。このような,センサやアクチュエータとコンピュータとの橋渡しの機能をもつものを インターフェイス という。
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問題文正答率:50.00%
問15 図は,出力信号 y を入力信号 x に一致させるように動作するフィードバック制御系のブロック線図である。次の(a)及び(b)の問に答えよ。
(a) 図において, K = 5, T = 0.1 として,入力信号からフィードバック信号までの一巡伝達関数(開ループ伝達関数)を表す式を計算し,正しいものを次の(1) ~(5)から一つ選べ。
(b) (a)で求めた一巡伝達関数において, ωを変化させることで得られるベクトル軌跡はどのような曲線を描くか,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
解説・コメント
(a)
閉ループではなく開ループの伝達関数を求めることに注意する。
開ループでは大枠のフィードバックに相当する部分を除き、制御器と制御対象を合わせた部分を式にする。
G=K×(1/jωT)/(1+(1/jωT)×1)からK=5、T=0.1を代入して、
G=5/(1+j0.1ω)
(b)
ω=0を代入すると、G=5なので、選択肢(2)、(4)、(5)は誤り。
ω=10を代入すると、G=2.5-2.5jなので、虚数部分が負である(3)に絞られる。
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問16 図 1 は,IGBT を用いた単相ブリッジ接続の電圧形インバータを示す。直流電圧 E\(_d\) [V]は,一定値と見なせる。出力端子には,インダクタンス L [H]の誘導性負荷が接続されている。
図 2 は,このインバータの動作波形である。時刻 t = 0 s で IGBT Q\(_3\) 及び Q\(_4\) のゲート信号をオフにするとともに Q\(_1\)及び Q\(_2\) のゲート信号をオンにすると,出力電圧 \(v_a\) は \(E_d\) [V]となる。t = \(\frac{T}{2}\) [s]で Q\(_1\)及び Q\(_2\) のゲート信号をオフにするとともに Q\(_3\) 及び Q\(_4\) のゲート信号をオンにすると,出力電圧 \(v_a\) は- \(E_d\) [V]となる。これを周期 T[s]で繰り返して方形波電圧を出力する。
このとき,次の(a)及び(b)の問に答えよ。
ただし,デバイス(IGBT 及びダイオード)での電圧降下は無視するものとする。
(a) t = 0 s において \(i_a = -I_p\) [A]とする。時刻 t = \(\frac{T}{2}\) [s]の直前では Q\(_1\) 及び Q\(_2\) がオンしており,出力電流は直流電源から Q\(_1\)→負荷→ Q\(_2\) の経路で流れている。t = \(\frac{T}{2}\) [s]で IGBT Q\(_1\) 及び Q\(_2\) のゲート信号をオフにするとともに Q\(_3\) 及び Q\(_4\) のゲート信号をオンにした。その直後(図 2 で, t = \(\frac{T}{2}\) [s]から,出力電流が 0 A になる t = \(t_r\) [s]までの期間),出力電流が流れるデバイスとして,正しい組合せを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
(b) 図 1 の回路において E\(_d\) = 100 V, L = 10 mH, T = 0.02 s とする。t = 0 s における電流値を -\(I_p\) として, t = \(\frac{T}{2}\) [s]における電流値を \(I_p\) としたとき, \(I_p\) の値[A]として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
解説・コメント
(a)
t=T/2でQ\(_1\)、Q\(_2\)がオフになりQ\(_3\)、Q\(_4\)がオンになるが、すぐには電流の向きは変わらない。
Q\(_1\)、Q\(_2\)がオフであるので、コンデンサを経由して、D\(_3\)、D\(_4\)を通って負荷Lまで進む。
(b)
誘導性負荷によって生じる誘導起電力vはインダクタンスL、電流変化ΔI、時間変化Δtを用いると、
v=LΔI/Δt [V]と表せる。
本問では、v=E\(_d\)=100、L=10×10\(^{-3}\)、ΔI=2I\(_p\)、Δt=T/2であるため、
それぞれ代入し、
I\(_p\)=50[A]https://ja.mondder.com/fq?id=1956🔗
問題文正答率:50.00%
問17 消費電力 1.00 kW のヒートポンプ式電気給湯器を 6 時間運転して,温度 20.0 ℃,体積 0.370 m\(^3\)の水を加熱した。ここで用いられているヒートポンプユニットの成績係数(COP)は 4.5 である。次の(a)及び(b)の問に答えよ。
ただし,水の比熱容量と密度は,それぞれ,4.18×10\(^3\) J/(kg・K)と 1.00×10\(^3\) kg/m\(^3\) とし,水の温度に関係なく一定とする。ヒートポンプ式電気給湯器の貯湯タンク,ヒートポンプユニット,配管などの加熱に必要な熱エネルギーは無視し,それらからの熱損失もないものとする。また,ヒートポンプユニットの消費電力及び COP は,いずれも加熱の開始から終了まで一定とする。
(a) このときの水の加熱に用いた熱エネルギーの値[MJ]として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
(b) 加熱後の水の温度[℃]として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
解説・コメント
(a)
成績係数COP=Q(熱エネルギー)/W(消費電力)であるため、まずは消費電力を求める。
W=P×t=1.00×10\(^3\)×6×3600 =21.6[MJ]Q=4.5×21.6=97.2[ML](b)
水の昇温に用いられる熱量は、重量×比熱×温度差で求められる。
温度差Δt=97.2×10\(^6\)/4.18×10\(^3\)×370 = 62.8
昇温開始時は20度であったため、昇温後は82.8度
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問題文正答率:50.00%
問18 以下の論理回路について,次の(a)及び(b)の問に答えよ。
(a) 図 1 に示す論理回路の真理値表として,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
(b) 図 1 に示す論理回路を 2 組用いて図 2 に示すように接続して構成したとき, A, B 及び C\(_0\) の入力に対する出力 S\(_2\) 及び C\(_2\) の記述として,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
解説・コメント
(a)
A=0、B=0の時、S\(_1\)=0、C\(_1\)=0であるので、(2)、(4)は誤り。
A=0、B=1の時、S\(_1\)=1、C\(_1\)=0であるので、(1)は誤り。
A=1、B=0の時、S\(_1\)=1、C\(_1\)=0であるので、(3)は誤り。
(b)
(a)と同様に順に代入していけば正解にたどり着く。
(1)誤。S\(_2\)=0、C\(_2\)=0となる。
(2)正
(3)誤。S\(_2\)=1、C\(_2\)=0となる。
(4)誤。S\(_2\)=0、C\(_2\)=1となる。
(5)誤。S\(_2\)=1、C\(_2\)=1となる。
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解説・コメント
分巻電動機では始動時の過電流を防止するために始動抵抗が 電機子 回路に直列に接続されている。
直流電動機の速度制御法には界磁制御法・抵抗制御法・電圧制御法がある。静止レオナード方式は 電圧 制御法の一種であり,主に他励電動機に用いられ,広範囲の速度制御ができるという利点がある。
直流電動機の回転の向きを変えることを逆転といい,一般的には,応答が速い 電機子 電流の向きを変える方法が用いられている。
電車が勾配を下るような場合に,電動機を発電機として運転し,電車のもつ運動エネルギーを電源に送り返す方法を 回生 制動という。
回生制動の他に、発電制動というものもありますが、発電制動とは抵抗を利用して電動機から電力を消費させる制動方法ですので、ここでは回生制動となります。