売上高利益率の計算方法と目安 確認問題付き
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2023-05-042023-05-03
売上高利益率の種類と計算方法
売上高利益率には、売上高総利益率、売上高営業利益率、売上高経常利益率、売上高当期純利益率などがあります。分子が違うだけでいずれも分母には売上高がきます。
\[ 売上高総利益率(\%) = \frac{売上総利益}{売上高}×100 \] \[ 売上高経常利益率(\%) = \frac{経常利益}{売上高}×100 \] \[ 売上高営業利益率(\%) = \frac{営業利益}{売上高}×100 \] \[ 売上高当期純利益率(\%) = \frac{当期純利益}{売上高}×100 \]利益ではなく費用を分子にとり、分母を売上高とする指標には、売上高売上原価比率や売上高販管費比率、売上高人件費率があります。
\[ 売上高売上原価比率(\%) = \frac{売上原価}{売上高}×100 \] \[ 売上高販管費比率(\%) = \frac{販売費・一般管理費}{売上高}×100 \] \[ 売上高人件費率(\%) = \frac{人件費}{売上高}×100 \]売上高利益率の目安
財務分析を行う際には、ただ数値を出すだけではなくそれを一般的な平均や業界の平均と比較してみることが重要です。
| 売上高総利益率 | 売上営業利益率 | 売上高経常率 | 売上高当期純利益率 | |
|---|---|---|---|---|
| 全業種 | 25.6 | 2.1 | 3.3 | 1.7 |
| 建設業 | 22.5 | 3.5 | 4.6 | 3.1 |
| 製造業 | 20.6 | 2.5 | 3.9 | 2.0 |
| 情報通信業 | 46.8 | 4.7 | 6.0 | 3.2 |
| 運輸業 | 24.4 | -0.3 | 1.3 | 0.9 |
| 卸売業 | 16.0 | 1.6 | 1.9 | 0.5 |
| 小売業 | 29.8 | 0.7 | 1.9 | 0.8 |
| 不動産・物品賃貸業 | 42.1 | 8.1 | 8.4 | 5.9 |
| 専門・技術サービス業 | 52.7 | 5.5 | 8.0 | 6.1 |
| 宿泊・飲食サービス業 | 61.2 | -9.6 | -4.2 | -4.8 |
| 生活関連サービス・娯楽業 | 36.5 | -2.6 | 0.0 | -1.3 |
| その他サービス業 | 42.4 | 3.4 | 5.1 | 3.3 |
※大企業を含まない調査であり対象期間がコロナ禍の影響を受けている時期なことに注意。
財務分析指標の中での売上高利益率の位置づけ
売上高利益率は収益性をみていくための指標の代表的なものになります。
他に収益性に関するメジャーな指標としては総資本利益率（ROA）や自己資本利益率（ROE）があります。
確認問題
以下の資料を基に売上高総利益率、売上高営業利益率、売上高経常利益率、売上高当期純利益率を計算して下さい。
| 売上高 | 800,000 | ||
| 売上原価 | 616,000 | ||
| 売上総利益 | 184,000 | ||
| 販売費及び一般管理費 | 153,600 | ||
| 営業利益 | 30,400 | ||
| 営業外収益 | 6,600 | ||
| 営業外費用 | 1,800 | ||
| 経常利益 | 35,200 | ||
| 特別利益 | 1,200 | ||
| 特別損失 | 400 | ||
| 税引前当期純利益 | 36,000 | ||
| 法人税・事業税 | 14,400 | ||
| 当期純利益 | 21,600 |
売上高総利益率= %
\[ 売上高総利益率(\%) = \frac{184,000}{800,000}×100 = 23%\]
売上高営業利益率= %
\[ 売上高営業利益率(\%) = \frac{30,400}{800,000}×100 = 3.8%\]
売上高経常利益率= %
\[ 売上高経常利益率(\%) = \frac{35,200}{800,000}×100 = 4.4%\]
売上高当期純利益率= %
\[ 売上高当期純利益率(\%) = \frac{21,600}{800,000}×100 = 2.7%\]
